太陽が昇り目を覚ます
夢の中で大切な誰かを見た気がした
それを思い出したくて考えるけど、考えれば考える程それが何なのかぼやけていく
なぁ、お前なのか
不器用な笑顔、笑い方を忘れたお前が初めて俺に笑ってくれた時本当に嬉しかったんだ
なぁ、もう一度笑ってくれないか
太陽が昇り目を覚ます
もはや数えたくない程日が流れた
周りにお前を知らない者が増えていく、それが正しいとわかっているのに無性に叫びたくなる
なぁ、何処にいるんだ
温かな体温、寒空の下で泣くお前を抱きしめて命の熱さを感じた時本当に泣きたくなったんだ
なぁ、もう一度抱きしめたいんだ
太陽が昇り目を覚ます
夢の中で大切な記憶を思い出した
予備の過去なんて無いのになぜ忘れていた、仕方のない事だと笑って受け入れたくないんだ
なぁ、土の下は寒くないか
最初で最後の嘘、正直者のお前の事だから誰かの為の嘘だと気づいた時本当に誇らしく思ったんだ
なぁ、もう一度声を聞きたいよ
過去がすり減ってることに気づく度、執着が増えていく
家の中でお前の名残りを見つける度、諦観と哀愁を覚える
夜闇に目を閉じ新たな朝が来る度、もしもの世界を考えてしまう
なぁ、寂しくないか
俺は寂しいよ、あの後に渡すはずだったお前の大好物を一人で食べた時本当に寂しくなったんだ
なぁ、もしもう一度出会えたならまた家族になってくれるか